アジアジェットスキー事情見聞録 6:台湾編 
レポート福井 昇

おまたせしました!#19・20と抜け「J・S見聞記」ですが、その間にゲレイデは欧州から東南アジアへー南国情緒と温かい人情に触れ、「うるわしの島」でマシンを轟かせた、氏も初体験の“台湾”である。


まるで15年前の日本を見ているようで
なんとなく”クスグったい国”・・・台湾


  1987年8月24日、洋食もそろそろ飽きて、和食が恋しくなったところに、「台湾でジェットスキーのデモンストレーションと調査・修理依頼」が、カワサキジェトスキー より舞い込んだ。東南アジア、とりわけ台湾は初めてなどで 色々な意味で楽しみな仕事となりそうである。
 
大阪から日本アジア航空で、親しみやすくセクシーなチュワーデスとともに、わずか3時間の台北空港では、例のごとくジェトスキーのパーツやスペシャルツールなどの大荷物が税関にひっかかり、きっちりと税金を取られてしまった。東南アジアの多くは、何かと事務処理がノロくて、いいかげんなことが多いのが、荷物の検査や税金は、しっかりしている。空港には台湾のジェットスキー・ディストリビューター社長の葵氏が"BMW525”で出迎えてくれた。そして今回のホスト役、カワサキジェトスーキー・東何アジア担当のX氏とは同い年ということもあり、意気投合しての仕事となった。
  
   高速道路を走り台北市の中心部へとむかうが、周りの景色は標識、車の文字なども漢字なので外国という気がしない。道も、高速道路はアメリカなみに幅広く整備されているのが、市内に入ると車・人・バイクが入り混じり、日本とは比べものにならない。 特にバイクの数と荒々しい運転は、マナーや秩序もなく、隙間さえあればどんどん入り込んでくる。ノーヘルメットや女性同士の二人乗りが信号から信号へシグナルグランプリ、中には家族4人で相乗りーなど日本では考えられない恐ろしい場面が、ここでは日常茶飯事なのである。
  ちなみに日本人が、4輪の運転を台北市内でしょうとしても、ほとんど不可能であろう。しかし、こういった光景は日本の15年程前を見ているようで懐かしくもあり、思わず微笑んでしまったほどだ。

 


豊かな”蓬莱の島”で・・・水上摩託車



“未知の乗り物!?” J/Sは台湾でも大注目


  バイク郡団と人混みを抜け、オートバイの組み立てをしている、『台湾・カワサキ工場」へとむかった。ここでは先に導入したジェットスキーの検査と修理が目的である。暗い工場の隅に、87年式JS-650SXとJS-440A、2台のマシンが置かれていたが修理は簡単に終わり、あとは翌日のデモンストレーションを待つばかりである。
  
   当日、ディストリビューター社長の葵氏とI氏そして私とで、台北から車で約1時間の新店へ行く。ここ新店は台湾源住民族の1つタイヤル族の部落がある鳥来へのほぼ中間点にあたり、新店渓岸の湖、「碧漂」はビー玉のように澄んだ湖として有名であり観光地も多い。デモンストレーションを行ったこの川には有名なつり橋などもあり、若いアベックや、家族連れに人気の馬場である 。この川辺に建ち並ぶホテルの持ち主が、JS-650SXのオーナーのため、この観光地での試乗会、デモンストレーションも何の問題もなくスムーズに行えた。私たちが到着するのと同時にプレス関係者、クラブのオーナー、ディーラーなど30〜40人が詰めかけた。が、しかし、どこを探しても女性の気配がない!欧州では考えられないことである。
  
   ご存知のように台湾では約37年間続いた戒厳令が解除されたのをきっかけに各種のマリンスポーツが盛んになり、ジェットスキーも87年にカワサキジェットスキーより導入されたばかりであった。ゆえに、集まってきた人たちは、その"未知の乗り物”とプロライダーのライディングを一目見ようと期待している人たちばかりである。顔合わせの後、前日に修理をした2台の テスト走行、キャブセットのため軽く一周しただけで拍手喝采、それも独得の胸の前での拍手と真顔には、自分自身赤面してしまいました。同伴のI氏に聞くと台湾で私は大先生であるので当然だ・・・ということである。
  その後、フリースタイルなどライディンした後、オーナーの各々が自分のマシンに乗り、プレスも試乗を始めた。ライディングが終ると 、いよいよ質問応答へと入った。葵氏の通訳で質問を受けたのが、その勤勉さと、しつこいくらいの質問には、葵氏も自分も 辟易してしまい、少々疲れてしまった。
  
   その間も川では試乗会が続いている。通行人までが、なんと洋服のままでライフジャケトも靴もないまま飛び入りで試乗しているのである。それほどジェットスキーは珍しく、高価ということであり、まだまだ一般市民 には手の届かない乗り物であるのだ。日本で80万円ほどのジェットスキーが台湾では約400万円に相当するとか ・・・・日本のライダーはなんと幸せなことか。










台北市の南端「新店」の川辺。のどかな田園風景が広がる。美しい湖「碧潭」につながる新店けい渓岸は絶好のロケーションだ。

 




美しいロケーションでのライディングにはつい”力”が入ってしまう。まして熱心なギャラリーがいたら命を奪われる。


台湾での初ライディングも無事終了  さあ、後は・・・・・


  うしろ髪を引かれながら台湾を後にし、次の目的地は、もっと南へ、下がって、「インドネシア」へと続く。セクシーな日本アジア航空のスチュワーデスも良かったけど、シンガポール航空の色っぽいコスチュームが、これまた良いのだ!いい旅になりそうな気がする「インドネシア編」に好(?)ご期待! 名所のつり橋をバックにキャブセットの途中で。サングラスの男性は地元の人でジェットスキーも持っている。








キャブセット中の氏。いつでも、どこでも点検は怠らない。それが本物のライダーだ。








車・バイク・人が行き交う・・がノーヘルメットに2人乗り。彼らにとってのバイクは日本の4輪並み、手軽な移動手段である。








右隣2人目がお世話になった蔡氏。そしてクラブオーナー、ディラーの方々。皆、熱心で気さく、おしゃべり好きだ。

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